30代の転職で在職中に有給を活用する方法は?

30代の転職で在職中に有給を活用する方法は?

30代の転職では、在職中の有給休暇を「応募・面接に使う時間」と「退職前に残日数を消化する時間」に分けて計画すると活用しやすくなります。ただし、面接日に必ず休めるとは限らないため、半日休暇や時間単位休暇、勤務時間外の面接も組み合わせることが大切です。

在職中の有給休暇は転職活動に使える

有給休暇の利用目的は法律上、原則として限定されていません。そのため、転職活動のために取得すること自体は可能です。

ただし、会社には業務の正常な運営を妨げる場合に、取得時季を変更する「時季変更権」があります。申請すれば必ず希望日に休めるという意味ではないため、繁忙期や重要な会議の日を避けて、早めに申請しましょう。

会社への申請理由は、通常は「私用」で足ります。転職活動であることを詳しく説明する義務があるとは限りませんが、就業規則や社内手続きに従って申請してください。

転職活動で有給を活用する4つの方法

1. 面接日に1日休暇を取る

遠方の面接、複数回の面接、面接と適性検査が同日にある場合は、1日単位の有給休暇が向いています。移動時間も確保できるため、仕事と面接の時間が重なりにくくなります。

ただし、転職活動のために何度も休むと、職場で不自然に見られる可能性があります。応募先の選考日程をまとめてもらい、休暇の日数を抑えられないか相談する方法もあります。

2. 半日休暇や時間単位休暇を使う

一次面接やオンライン面接など、所要時間が短い選考には半日休暇や時間単位休暇が使いやすい方法です。ただし、時間単位休暇を利用できるかどうかは会社の制度によって異なります。

面接そのものが1時間でも、準備、移動、接続確認、終了後の連絡に時間がかかります。取得時間は面接時間だけでなく、前後の余裕を含めて設定しましょう。

3. 面接を勤務時間外やオンラインに調整する

有給休暇を減らしたい場合は、応募先に勤務前、勤務後、昼休みの時間帯やオンラインでの面接が可能か確認します。すべての企業が対応できるとは限りませんが、在職中であることを伝えれば、日程を調整してもらえる場合があります。

オンライン面接でも、会社のパソコンや社内ネットワークを使うのは避けましょう。自宅など、勤務先から転職活動の内容が見えない場所と、業務用とは別の端末を用意するのが基本です。

4. 退職前に残った有給休暇を消化する

退職日が決まった後は、残っている有給休暇を退職日までに取得できるか、上司や人事担当者と調整します。退職日を過ぎると、その会社での有給休暇を使うことはできません。

ただし、退職直前にまとめて申請すると、引き継ぎや人員配置との調整が難しくなることがあります。退職の意思を伝える時期と、引き継ぎに必要な期間を考えたうえで、早めに有給の取得計画を共有しましょう。

在職中の転職活動に有給を使う計画の立て方

  1. 有給休暇の残日数と取得単位を確認する
    勤怠システムや給与明細で残日数を確認し、1日、半日、時間単位のどの方法が使えるかを就業規則で確認します。
  2. 選考日程と必要な休暇時間を書き出す
    面接日だけでなく、移動、準備、適性検査、入社前の手続きに必要な時間も一覧にします。
  3. 休暇を使う日と勤務時間外で対応する日を分ける
    長時間の選考や遠方への移動には1日休暇、短時間のオンライン面接には半日休暇や時間単位休暇を割り当てます。
  4. 上司や担当部署へ社内ルールに沿って申請する
    申請期限、申請方法、業務の引き継ぎ方法を確認し、担当中の仕事を誰が対応するかも記載します。
  5. 退職が決まったら、退職日までの取得日を調整する
    残りの有給日数、最終出勤日、引き継ぎ期間を並べ、業務に支障が出ない日程を会社と相談します。

有給休暇を使うときに注意したいこと

突然の休暇を何度も取らない

面接日程が急に決まることはありますが、直前の休暇が続くと、現在の職場での業務や人間関係に影響が出る可能性があります。可能な範囲で面接日をまとめ、担当業務の進捗や連絡先を残しておきましょう。

有給休暇中に現在の会社の仕事をしない

有給休暇は休むための時間です。休暇中にメール対応や資料作成を続けると、休暇を取得した意味が薄れます。休暇前に必要な連絡や引き継ぎを済ませ、緊急時の連絡方法も決めておくと安心です。

会社の情報や設備を転職活動に使わない

応募書類や面接では、現在の会社の機密情報、顧客情報、未公開の企画などを持ち出さないでください。会社のメールアドレス、業務用端末、社内のオンライン会議システムを転職活動に使うことも避ける必要があります。

退職日と有給消化の関係を確認する

有給休暇を取得する日と退職日は別に考えます。たとえば、最終出勤日後に有給休暇を取得し、その期間の最後の日を退職日にする形が考えられますが、実際の日程は就業規則、雇用契約、引き継ぎ状況によって変わります。

特に、期間の定めがある雇用契約、就業規則で退職の申し出期限が定められている場合、管理職など特別な立場の場合は、一般的な退職手続きだけで判断しないようにしましょう。

有給休暇の取得を会社に伝える例

転職活動であることを伝えずに申請する場合は、次のように簡潔に伝えられます。

「私用のため、○月○日に年次有給休暇を取得したいと考えています。当日の業務は○○さんに共有し、前日までに対応を終えます。」

退職が決まってからまとめて取得したい場合は、次のように引き継ぎとセットで相談します。

「退職日までの有給休暇の残日数を確認したところ、○日あります。引き継ぎを○月○日までに終えたうえで、○月○日から取得したいと考えています。業務への影響が出ないよう、調整方法をご相談させてください。」

有給休暇の申請方法や取得時季の扱いは会社ごとに異なるため、最終的には就業規則と勤怠担当者の案内を確認してください。

30代の転職で有給を使うなら、仕事と選考の両方を崩さない計画が重要

30代は担当業務や後輩の管理を任されていることもあり、休暇を取る際に引き継ぎが重要になります。一方で、転職活動を優先しすぎて現在の仕事を放置すると、退職までの信用を損なうおそれがあります。

まず有給休暇の残日数と取得単位を確認し、面接には半日・時間単位休暇や勤務時間外の調整も組み合わせましょう。退職前の有給消化は、退職日と引き継ぎ期間を決めてから、会社の手続きに沿って早めに相談するのが基本です。