30代で転職した場合、源泉徴収票の提出が必要かどうかは年齢ではなく、転職した時期と年末調整の有無で決まります。同じ年の途中で転職し、年末時点で転職先に在籍している場合は、前の勤務先の源泉徴収票を転職先へ提出するのが基本です。転職先が前職の給与と合算して年末調整を行うためです。
30代の転職で源泉徴収票を提出するケース
1月1日から12月31日までの同じ年に前職と転職先の両方から給与を受け取り、年末時点で転職先に勤務している場合は、前職の源泉徴収票を提出します。
| 転職の状況 | 転職先への提出 | 主な扱い |
|---|---|---|
| 同じ年の途中に転職し、年末時点で転職先に在籍している | 原則必要 | 前職分を含めて転職先が年末調整 |
| 12月に転職し、転職先で年末調整を受ける | 必要になることがある | 転職先の年末調整の案内に従う |
| 前年に退職し、翌年に転職した | 通常、その前年分は不要 | 転職した年の給与だけで年末調整 |
| 年末調整を受けず、自分で確定申告する | 転職先への提出は会社の指示による | 前職と転職先の源泉徴収票を使って確定申告 |
国税庁も、年の途中で就職した人について、前職の給与や源泉徴収税額を確認できる場合は、前職分を含めて年末調整を行う扱いを示しています。国税庁「年末調整の対象となる人」
なぜ転職先に源泉徴収票を出すのか
転職先は、前職で受け取った給与、すでに納めた所得税、社会保険料などを確認して、その年の給与全体をもとに年末調整を行います。
前職分が分からないままでは、転職先が1年間の給与総額や源泉徴収税額を正しく計算できません。そのため、同じ年に転職した場合は、前職の源泉徴収票の提出を求められます。
源泉徴収票はいつ提出する?
提出時期は、転職先から年末調整の案内を受けたときです。会社によって締切が異なるため、源泉徴収票を受け取ったら、転職先の人事・総務担当者へ提出期限を確認してください。
- 前職から「給与所得の源泉徴収票」を受け取る。
- 転職先の年末調整の案内で提出期限を確認する。
- 源泉徴収票を転職先の担当部署へ提出する。
- 転職先から前職分を含めて年末調整されたか、源泉徴収票の内容を確認する。
源泉徴収票の提出時に、扶養控除等申告書や保険料控除申告書など、別の年末調整書類を求められる場合があります。源泉徴収票だけを提出すれば手続きが完了するとは限らないため、会社の案内を確認しましょう。
前職の源泉徴収票がまだ届かない場合
前職から源泉徴収票が届かない場合は、まず前職の給与担当部署へ発行状況を確認し、転職先には提出が遅れることを伝えます。転職先の締切に間に合わないと、前職分を含めた年末調整ができないことがあります。
前職分を含めて年末調整できなかった場合は、転職先で年末調整を受けた分とは別に、自分で確定申告が必要になることがあります。その際は、前職と転職先の源泉徴収票を使って、1年間の給与と源泉徴収税額を合算して申告します。
源泉徴収票が発行されない、記載内容に誤りがあるといった場合は、前職へ再確認してください。解決しない場合は、税務署に相談すると手続きの案内を受けられます。
同じ年に複数回転職した場合
同じ年に複数回転職し、複数の勤務先から給与を受け取った場合は、年末調整に必要なすべての前職分の源泉徴収票を提出します。
たとえば、A社からB社、B社からC社へ同じ年に転職した場合、年末時点の勤務先がC社であれば、通常はA社とB社の源泉徴収票が必要です。どちらか一社分でも確認できない場合、C社で正確な年末調整ができない可能性があります。
前年の源泉徴収票を提出する必要はある?
前年に退職し、翌年に転職した場合、前年分の源泉徴収票を転職先の年末調整に提出する必要は通常ありません。年末調整は原則として、その年の1月1日から12月31日までに支払われた給与を対象にするためです。
ただし、転職先が年末調整以外の目的で提出を求めている可能性はあります。税務上の年末調整に使うのか、社内手続きに使うのか分からない場合は、提出理由を担当者に確認してください。
転職先に提出できない場合はどうする?
前職の源泉徴収票が間に合わない場合でも、転職を取り消す必要はありません。まずは転職先に事情と提出予定日を伝え、年末調整が可能か確認します。
転職先で前職分を含めた年末調整ができない場合は、確定申告で精算する方法があります。確定申告の要否は、給与の受け取り方や年末調整の状況などによって異なるため、源泉徴収票をそろえて税務署や国税庁の案内を確認してください。
30代の転職で確認するポイント
- 同じ年に前職から給与を受け取ったか
- 年末時点で転職先に在籍しているか
- 転職先で年末調整を受けるか
- 同じ年に複数の勤務先があった場合、すべての源泉徴収票がそろっているか
- 転職先が指定する提出期限に間に合うか
30代の転職でも、同じ年の途中に転職して年末調整を受けるなら、前職の源泉徴収票は原則として必要です。まずは前職から源泉徴収票を受け取り、転職先の人事・総務担当者へ提出期限と必要書類を確認してください。







